裏庭に大きなアボカドの木があります。
夫の両親がこの家を買ったとき、すでに庭に植わっていたそうで、樹齢60年を超える古い木なのですが、夏が終わる頃、毎年たわわに実をつけます。
柏の葉に似た大きな緑の葉をいっぱいに茂らせるので、木陰はいつも涼しくて、鈴なりの実を見上げるたびに、大地の恵みとハワイの気候に感謝せずにいられません。
そばにいくと、ああ、この木はたしかに生きているんだなあと感じられる、生命力のある木です。
アボカドの木の1年と実のなり方
毎年、1~2月に無数の蕾をつけ、小さな白い花をいっせいに咲かせてミツバチを呼び、実を結びます。
春には新芽を吹き、若葉を茂らせて実を太らせていき、8~9月ごろ収穫期を迎えます。
2か月ほどの収穫期が終わると葉を落とし、ふたたび蕾をつける準備に入ります。
実のつき方は、こんなふう。オーナメントみたいに木にぶら下がって実ります。
今年はオアフの島じゅうのアボカドの木に虫がついてしまって不作なのですが、うちの古木はがんばって、そこそこ実をつけました。
こんな虫がついたのは、わたしがハワイに来てから初めてです。煤(すす)かと思うほど小さくて、実にはつかないのですが、葉を枯らすため、収穫量が減ってしまいました。
でも、葉についたきりまったく動かず、飛びもしないので、助かった。
這い回ったり、飛んだりしたら、虫嫌いは庭に出られなくなるところでした。。。
そんなわけで不作ですが、それでも自分たちで好きなだけ食べて、親戚、友人、ご近所さん、同僚にひととおり配れるほどは採れそうでホッとしています。
みんな、楽しみに待ってくれているのです。
この木のアボカドは特別クリーミーでおいしい! とロコも絶賛。
鼻高々の自慢の果実です。
大きくて丸い、ハワイ地元産のアボカド
味のよさもさることながら、大きさが! 特大です!
このサイズ感、わかりにくいですか?
卵と並べてみました。
本当にでっかいんです。ぷっくり丸いしね。
日本でポピュラーなのはたぶん、洋梨みたいな形のハース種ですよね。
あれの、ゆうに4倍は食べでがあるかなあ。
夫婦そろってアボカド大好きですが、2人で一度に半分食べきるのはけっこう大変です。
ハワイでファーマーズマーケットにいくと、ときどきこの丸いのが売られているので、見かけたら一度試してみてね。
アボカドのおいしい食べ方
といっても……結局のところ、スライスにレモンと塩がいちばんおいしいかも!
わさび醤油も合いますね。その系統で味付け海苔も。納豆も合う。
この時季、アボカド納豆キムチ丼は、わたしのひとりランチの定番です。
アヒやタコのポケ(の残り物)があれば豪華ランチ♪
アボカドのディップ、ワカモレもコーンチップスのおともに最高です!
マッシュして、レモンかライムの汁、マヨネーズ、塩こしょうを少々加えるだけ。
好みでガーリック(パウダー)や、グリーンチリ、サルサを入れる人もいますね。
わたしは、アメリカでペペロンチーニ(Peperoncini)と呼ばれている黄色いトウガラシのピクルスがお気に入りで、これを刻んで入れたりします。
これこれ。
瓶のラベルには中辛(Medium Heat)と書いてあるけど、ほとんど辛くありません。かなり酸っぱくて、アクセントにいいのです。サブウェイのサンドイッチに入っているのを食べて病みつきになりました。
酸っぱいものが好きな方や、甘いピクルスが苦手な方は、ぜひお試しを!
アボカドの木のメンテナンス
品種にもよると思いますが、かなり大きくなるので、植え場所はよく考えて決めましょう。
それから、落ち葉の量が半端ありません。
毎年おいしい実をつけてくれるから、アボカドが大好きだから掃除する気になるけど、そうでなければハラタツノリ級の大量の落ち葉です。
大きな葉っぱが枯れて丸まって落ちてくるので、ものすごくかさばります。救いは、葉っぱのにおいがすっとするような、けっこういいにおいなこと、かな。
大きく育つと剪定もひと仕事です。
梢の方は素人には危険なので、数年に1回、プロに機材を使って剪定してもらうしかなく、そのたびに7~8万円の出費がイタイ。
でも、そうしないと上へ上へと伸びてしまって、ピッカーを使っても実に届かなくなってしまいますからね。
枯れ枝や横に張り出した分は、夫が毎年ちょこちょこ剪定します。
屋根にかかると、葉が雨樋に詰まったり、屋根が痛む原因になるので。
うちの木は斜面に植わっているので、あまり大きく茂って日光を遮ると、木の下一帯に芝はもちろん雑草さえも育たなくて、土留めに苦労するからでもあります。
実が熟してくると鳥に突っつかれて落ちるものもあるから、ちょくちょく掃除も必要。
でもまあこれは、マンゴーとか柔らかい実のなる木のほうが大変ですね。
アボカドは皮が硬いので、ぐしゃっとつぶれにくくて助かります。
そのくらいですかね。
基本、ほったらかしでこの状態(笑)
水も肥料もやらず、もちろん農薬のたぐいも使わないオーガニックで実には虫がつかない。
庭にスペースがあれば、オススメしたい果樹です。
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