試合中、コートチェンジの休憩で、ジョコビッチがタッパーからゴソゴソと、なにやら小さな茶色い物体を取り出し、ちびりちびりとかじっているの、見たことありませんか?
あれ、ドライフルーツのデーツだそうです。
今回は、トップ選手が試合中に口にするほど栄養満点の、デーツの魅力に迫ります。
デーツってどんな食べ物?
デーツ(Date)は、ナツメヤシ(Date Palm)の果実です。
乾燥させたものが、甘くて栄養豊富なドライフルーツとして人気急上昇。
最近では、スーパーなどでも手に入りやすくなりました。
産地では生で食べるほか、ジャムやゼリーにもするそうです。
デーツはイスラム教の聖典やキリスト教の旧約聖書にも登場する果実で、かのクレオパトラも愛したといわれています。
古代メソポタミア文明の遺跡からデーツの種が出土していることから、メソポタミアやエジプトの古代文明で、紀元前6000年代(!)から栽培されていたと考えられるそう。
気が遠くなるほど昔から、人々に愛されてきた食べ物なんですね。
デーツの実がなる木、ナツメヤシはヤシ科の常緑高木で、高さ20~30メートルにまで成長します。
ペルシア湾沿岸地方の原産で、熱帯・亜熱帯の乾燥地で広く栽培されていて、サハラ砂漠のオアシスにも自生しているとか。
中近東諸国では重要な作物で、樹液から砂糖や酒も作られるうえ、葉の繊維をラクダの毛に混紡したものがキャラバンのテントにも使われます。
現地の生活に密着した、欠かせない植物であることがわかります。
デーツの栄養価を検証
100グラムあたりのおもな成分です。
- エネルギー 266 kcal
- タンパク質 2.2 g
- 炭水化物 71.3 g
- カリウム 550 mg
- カルシウム 71 mg
- マグネシウム 60 mg
- 鉄分 0.8 mg
- 亜鉛 0.4 mg
- 水溶性食物繊維 1.5 g
- 不溶性食物繊維 5.5 g
- でんぷん 1.2 g
- ぶどう糖 29.1 g
- 果糖 29.9 g
- しょ糖 0 g
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
主要ミネラルがバランス良く含まれているのがわかります。
なかでもマグネシウムはフルーツでトップクラス、食物繊維もプルーン(7.2g)と遜色ないので、かなりおなかによさそうです。
鉄分はほうれん草に匹敵し、カリウムはバナナの1.5倍ほど。
各種ビタミンも豊富に含まれています。
美容とダイエットによさそうですし、自然食ですから、マクロビやローフード、ヴィーガンなどを実践する方にも重宝でしょう。
これだけ栄養豊富で、糖分は吸収の速いブドウ糖と果糖がほとんどですから、テニスのエネルギー補給にも最適です!
常温で保存がききますから、コートに持参するのもラクですね。
ジョコビッチは著書の中でこう記しています。
試合中は、デーツ(ナツメヤシの実)のようなドライフルーツを口にする。ティースプーン1杯か2杯の蜂蜜を口に含むこともある。私はつねづね糖分はフルクトースに限定してこだわっている。
出典:『ジョコビッチの生まれ変わる食事』ノバク・ジョコビッチ 著/タカ大丸 訳
フルクトースはfructose、果糖のことです。
実際に食べてみた。はたしてその味は?
みんな大好きコストコ(Costco)で買ってまいりました。
カリフォルニア産のオーガニックデーツ、907gで10.99ドル。
Medjool(マジョール)というのは、大粒で甘みが強い品種だそうです。長さ4~5cmほどあるでしょうか。
割ってみると、ねっとりしていて、とっても甘い。
しっとり系の干し柿みたいです。黒糖にも似たコクのある甘みで、味わい深い。
個人的には、かなり好きかも。干し柿は大好物ですから。
このまま食べてもおいしいし、ナッツと組み合わせるのが鉄板らしいです。
家にあった塩味のカシューナッツを乗っけてみたところ、甘しょっぱくてうまい!
かなり濃厚なので、ジョコがちびちびかじりたくなる気持ちがわかります。
栄養豊富だから、精製された白砂糖よりはヘルシーですが、糖分がかなり多いので、食べすぎには気をつけたいですね。
でも、2つ3つでかなり満足感があります。
ねっとり濃厚な甘さで、よほど腹ペコでないかぎり、あまりたくさん食べられない感じ。
干し柿も、一度にそんなに何個も食べられませんよね。
デーツもそうです。スナック菓子みたいに止まらなくなる心配はなさそう。
小腹がすいたときや、甘いものがほしいときのおやつに最適。
そして、テニスのエネルギー補給に、デーツいいかもしれません。
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